ストレスで口臭が悪化する人
あなたは、こんな事ありませんか?
- ストレスや緊張で口がネバネバする
- 新しい職場で、人間関係が疲れる
- お酒やたばこの量が増えた
- 暴飲暴食をしてしまう
ストレスで口臭がすると、自分自身でも不快な気持ちになることが多いですね。口臭がすることによって、周囲の人から避けられたり、嫌われたりするのではないかと不安になることもあるかもしれません。
しかし、ストレスが原因で口臭がすることは、決して珍しいことではありません。ストレスによって唾液の分泌量が減少したり、口の中のバランスが崩れたりすることが原因となって、口臭が発生することがあります。
ストレス口臭の声を頂きました
- 母が体調が悪い時やストレスがある時にいつもよりも口臭が強い。(女性 20歳 学生)
- 疲れやストレスからホルモンバランスが崩れ、唾液の分泌物にも影響し、口臭が酷くなる。(女性 26歳 会社員)
- 社会人になって働き出してから口臭を感じるようになり、転職したらピタッと改善したので、ストレスと口臭は関係がある。(女性 31歳 団体職員)
- ストレス解消しようと暴飲暴食、たばこ、コーヒーなどを飲食することにより口臭の原因菌を増やすことにつながると思う。(男性 38歳 会社員)
ストレスで口臭になる仕組み
ストレスによってストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増え、唾液の分泌を抑える
セロトニン減少→コルチゾール増加→唾液の抑制
幸せホルモンであるセロトニンは中枢神経系において様々な役割を持ち、ストレス対応にも関わっていますが、直接唾液の分泌に関与するわけではありません。したがって、セロトニンの分泌が抑制されたとしても、それが直接的に唾液の分泌を減少させるわけではありません。ただし、セロトニンはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制する作用があります。実はこのコルチゾールが唾液の分泌を抑制しているのです。したがって、セロトニンの分泌が抑制された場合、コルチゾールの分泌が増加する可能性があり、それが間接的に唾液の分泌を減少させる可能性があります。
交感神経が優位になり、唾液腺への血液供給が減少する
交感神経は、ストレスや興奮状態において優位になることが知られています。交感神経が優位になると、血管収縮や心拍数の増加、血糖値上昇などの身体的な反応が起こります。このような身体的な反応によって、唾液腺への血液供給が減少し、唾液の分泌が抑制されることが考えられます。また、交感神経が優位になると、副交感神経が抑制されます。副交感神経は、唾液分泌を促進する役割を持っているため、その抑制が唾液分泌の減少につながるとされています。したがって、交感神経が優位になることで唾液の分泌が減少すると考えられます。
アドレナリンやノルアドレナリンで唾液が減少する
アドレナリンやノルアドレナリンは、交感神経刺激によって分泌されるストレスホルモンの一種で、心拍数や血圧などの生理的反応を増強する作用を持ちます。これらのホルモンは、唾液腺の神経終末に存在する交感神経から放出され、唾液腺の分泌細胞に作用して唾液分泌を抑制します。具体的には、アドレナリンやノルアドレナリンが唾液腺の分泌細胞に結合することで、細胞内のシグナル伝達系を刺激し、細胞内カルシウム濃度を上昇させます。その結果、唾液分泌に必要なエネルギーを生産するためのATP(アデノシン三リン酸)が消費され、唾液分泌の抑制が起こります。したがって、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されることで、唾液の分泌が減少すると考えられます。
口内の微生物バランスが乱れ、口内の環境が酸性に傾き、それによって唾液の分泌が減少
口腔内には、口内環境を維持するために必要な善玉菌と、口内環境を悪化させる悪玉菌が存在します。これらの微生物は、お互いに影響を与え合い、バランスが保たれている状態が理想です。しかし、ストレスや疲れ、睡眠不足などによって、善玉菌の数が減少し、悪玉菌の増殖が促進されることがあります。悪玉菌が増殖すると、口内のpHが下がり、口内が酸性に傾くことがあります。この酸性状態によって、唾液の分泌が減少すると考えられます。唾液は、口内環境を中和し、口内の酸性を防いでいるため、口内環境が酸性に傾くと、唾液の分泌が減少してしまうことがあります。したがって、口内環境を健康的に保つことが、唾液の分泌を促進するために重要です。
ストレス口臭を予防するには?原因から改善しよう
口の筋肉を使う
話すことを増やす
話すことで、舌や口の周りの筋肉が動き、唾液の分泌を促進することができます。また、会話を通じてストレスを解消することもできます。
食事をゆっくりと噛む
食事をゆっくりと噛むことで、咀嚼による刺激が唾液腺に伝わり、唾液の分泌を促進することができます。また、食事中に水分を摂ることで、口腔内を潤すことができます。
口腔体操をする
口腔体操をすることで、口の動きを増やして、唾液の分泌を促進することができます。口腔体操とは、舌や口の周りの筋肉を動かす運動のことで、唾液の分泌を促進する効果があります。
チューインガムなどを噛む
チューインガムを噛むことにより唾液が分泌され易くなるというの効果があります。
物理的に解決する
こまめに水分を摂る
ストレスや緊張がある場合には、交感神経が優位になり、ネバネバした唾液が出るようになります。
これは口の中を洗い流す力が弱いため、口の中が乾きやすくなり、雑菌が繁殖します。こまめに水分を取ることで、口を保湿しましょう。水で十分ですが、その他には利尿作用の無いノンカフェインの飲み物を飲むと良いでしょう。
唾液腺マッサージで乾きいた口を潤す
強制的に唾液を出すためにマッサージが有効です。特に耳下腺のマッサージをすると、サラサラ系の唾液が出ます。自然と出ない場合には、唾液腺マッサージで出すことを試してください。
口臭予防の商品を使う
歯磨き、マウスウォッシュなど、汚れを取り口臭を防ぐ商品を使いましょう。
ルブレン→
暴飲暴食・タバコなどの口臭が悪化するものを避ける
ストレスを解消しようとして、お酒・たばこ・暴飲暴食をすることで、口臭が悪化します。イライラしているときに手が出やすいコーヒーやタバコは、臭いが混ざって強烈な口臭になります。また、暴飲暴食で腸に悪臭ガスがたまると全身をめぐって口から臭いとして吐き出されます。
原因自体を取り除く
深呼吸をし、リラックスする時間・場所を持つ
場所を変えて自分だけの時間を少しだけ持つことがストレス解消に役立ちます。いつもの場所だと、常に誰かに声をかけられるため、気持ちが切り替わらず、ますますストレスを溜めることになりかねません。仕事や家事などで疲れたとお感じた時は、いったん休憩を取り、場所を変えてゆっくり飲み物を飲むなどしましょう。ストレスだけでなく怒りを覚えた時にも深呼吸をすることで感情を落ち着けることが可能です。
ストレッチや軽い運動
ストレスのために唾液腺への血液供給が減って唾液が減少します。その対策としてストレッチや軽い運動を行うことで唾液腺への血液供給を増やし、唾液の分泌を促します。またストレス自体の解消にもつながります。