歯科医が解説!30~40代から歯周病が増える理由とは?セルフケア法もチェック!

喉の腫れ

歯周病は成人の約9割がかかるといわれる病気ですが、その病状が進みだすのは30代後半から40代ごろとなります。ただ歯周病は自覚症状の少ない病気であるため、「自分で気づいたときにはかなり悪い状態にまで進行していた」というケースもめずらしくありません。

そこで今回は30代以降に歯周病が進行しやすい理由や、セルフケアについてお話していきたいと思います。

30~40代で歯周病が増える3つの理由


歯周病の進行具合を知る目安に「歯周ポケットの深さ」があります。歯周ポケットとは歯と歯ぐきのすき間にできる空間のことです。

歯ぐきが健康な人であればポケットの深さは2mm程度。しかし歯周病が進行するにつれて歯周ポケットはどんどん深くなり、中等度で4mm以上、重度になると6mm以上の深さになります。そしてこの6mm以上の重度歯周病者の割合は、30代を過ぎたころから徐々に増え始めていきます。

それではなぜ30代以降から歯周病が悪化しやすいのか、その原因について詳しくみていきましょう。

歯周病は症状があらわれにくい

虫歯は軽度の状態でも「冷たいものがしみる」といった具体的な症状があらわれます。一方で歯周病は「しみる」「痛む」といった症状がなく、歯ぐきに多少の違和感を感じても歯科を受診する人が少ないのが現状です。

しかし歯ぐきに何らかの異常を感じるということは、すでに歯周病菌が感染していることを意味しています。それをそのまま放置し、やがて歯ぐきが大きく腫れたり痛みがでるころには、歯周病は中等度から重度にまで進行しています。

このように歯周病は自覚症状が少なく、発見を遅らせてしまうことが30代を過ぎるまでに病状が悪化してしまう大きな要因です。

免疫力が低下する

歯周病菌による歯ぐきの炎症は20代でもよくおこりますが、若いころは免疫力が高いため自然と治ってしまうことも少なくありません。

ただ30代以降になると免疫機能が低下しはじめ、歯周病菌に対する抵抗力も弱くなっていきます。このことも30代以降で歯周病が悪化しやすい原因となっています。

歯周病の進行は生活習慣が影響しやすい

先にも述べたように歯周病は体の免疫との関係が深く、不規則な生活や食習慣、疲労、ストレスなどによって抵抗力が弱まることも歯周病を増悪させる要因となります。

また喫煙は歯ぐきの抵抗力や修復能力を低下させるため、歯周病をさらに悪化させてしまうほか、治療をしても治りにくいといった弊害を生み出します。

口臭を生み出す最大の原因 歯周病とは?


歯周病はその原因となる歯周病菌が歯ぐきに感染することで発生します。初期の段階では「歯ぐきから血がでる」「歯ぐきが腫れぼったい」など症状も比較的軽く、またこの段階で適切に対処しておけば進行を食い止めることができます。

ただ歯周病がさらに進み、歯周病菌が歯ぐきの下にある歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)にまで感染してしまうと、やがてその歯槽骨を次々に破壊しはじめます。こうなってくると進行を止めるのはかなり難しいほか、歯槽骨は一度破壊されると元の状態に戻せないこともこの病気の厄介なところです。

歯周病は歯を失う原因の第1位

歯を失う2大原因といえば虫歯と歯周病ですが、中でも最も多くの割合を占めているのが歯周病です。特に50代以降で歯を失ってしまうケースでは、その原因の半数以上が歯周病となります。

歯周病になると口臭が強くなる

他人を不快にさせるほどの強い口臭は、その多くがお口の中の問題から発生しています。そしてその問題の代表格となるのが歯周病です。

歯周病の原因となる歯周病菌は、お口の中のタンパク質を分解しながら「揮発性硫黄化合物」という強いニオイを伴うガスを産出します。そのガスの中でもメチルメルカプタンというガスは「玉ねぎが腐ったニオイ」「魚が腐ったニオイ」といった強烈なニオイが特徴です。

歯周病が進行すると息に含まれるメチルメルカプタンの濃度が高くなり、強い口臭の原因となります。

歯周病は全身の健康にも影響する

歯周病はこれまで「最後には歯が抜け落ちる怖い病気」として知られていました。しかし近年はその他に心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、アルツハイマー病といった全身の病気の進行にも影響を及ぼすことが明らかになっています。

30代・40代で注意したい歯周病のセルフケア


最後に、30代からの進行しはじめる歯周病に対して、自身でおこなえるセルフケアについてご紹介していきます。

生活習慣を見直す

30代からの歯周病の進行を食い止めるには、まず細菌に負けない強い体を作り上げることが大切です。歯周病は日ごろの生活習慣と密接に関わっており、糖尿病や高血圧と同じく「生活習慣病」として位置づけられています。

30代を過ぎたたら規則正しい生活、十分な休息などを心がけ、これまでの生活習慣を一度見直してみましょう。

節煙・禁煙に取り組む

健康な歯ぐきにとって「タバコ」は大敵ともいえる存在です。歯科では歯周病治療をはじめるにあたって「禁煙」「節煙」を必須の条件とするほか、インプラント治療においては喫煙者の治療をお断りする場合もあります。

歯ぐきの健康、そして体の健康のためにも、早い時期から節煙、禁煙に努めていきましょう。

歯磨きだけで歯周病は予防できない!?

歯科疾患予防の鉄則といえば「毎日の歯磨き」で、これは歯周病においても例外ではありません。ただ実際にホームケアだけで歯周病を完全に予防、または改善することは難しく、歯科でのクリーニングを含むプロフェッショナルケアが必要となります。

30代を過ぎたら特に歯ぐきに異常を感じなくても、定期的に歯周病のチェック、クリーニングを受けるようにしましょう。

まとめ


若いころは何も問題はなかったのに、30代、40代を過ぎたあたりから一気に調子が悪くなるのが歯周病の特徴の1つといえます。特にこれまで虫歯などのトラブルがなく、歯科をほとんど受診したことがないという人は要注意です。

歯ぐきだけにかぎらず、30代や40代は今までに感じたことのなかった体の変調があらわれやすくなる時期でもあります。これまでの生活習慣を見直す、少しでも異変を感じたら専門家を受診するなどしながら、自身のこれからの健康と向き合っていきましょう。

 

執筆の歯科医師

歯科医師として約10年働いてきた経験を元に、歯科の専門情報を皆さまにわかりやすくお届けします。

関連記事

おすすめ記事

  1. 舌苔ケアをしたい方は、面倒なのか、歯ブラシでやってしまって後悔する方が非常に多いです。しかも、ゴシゴ…
  2. 口臭が治らない
    膿栓(臭い玉)が原因だった!?喉から臭い!その口臭。でも、膿栓が取れない!そこで耳鼻咽喉科の膿栓治療…
  3. ルブレンの口コミだけではわからない、効果について、第三者機関による実験を行いました。 特に、口の中…

話題をチェック!

  1. 2018-5-6

    舌苔は口臭の元凶!10個の舌苔の除去したい!原因・ケア方法・取り方

    舌苔が口臭の原因だった?口臭の原因の60%以上が舌苔!舌苔の原因と対策を追及します。舌苔(ぜったい)…
  2. 2018-4-7

    ドブ臭い口臭はスメハラ!接客業や職場で会話する人はスメルハラスメントを予防しよう

    会社の人で口臭がひどい人がいますよね。。。。どうにかならないんでしょうか。スメハラことスメルハラスメ…

公式サイトはこちら

運営:いいの製薬

お口を清浄にし、口臭を防ぐ効能効果のある「ルブレン」発売元の株式会社いいの製薬です。<日本口臭学会会員><未病産業研究会会員>

歯科医師監修記事

「虫歯がなく歯に自信がある人ほど要注意」な理由を聞きました。
アキモト プライベート デンタルオフィス 秋本昌弘院長
脳外科手術から発達した手術用顕微鏡での歯科治療を実践する現役歯科医師

医師監修記事

医師のインタビュー医師が注目する最近の傾向で気になること
湘南台 腎泌尿器・漢方クリニック  友田岳志院長
腎臓や泌尿器の病気を西洋医学だけでなく漢方も使って治療するクリニックを経営しているドクター
ページ上部へ戻る