大好きな人に口臭のせいで距離を置かれたら、悲しいですよね。実はその口臭の原因は舌にできた舌苔かもしれません。大好きな人に嫌われないために、舌苔の仕組みと予防法をしっかり学びましょう。

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1.そもそも舌の働きとしくみ

そもそも舌の働きは何でしょうか?1つは、味覚を感じる働きです。舌には味蕾(みらい)と呼ばれる味を感じる部分約10,000個あります。味蕾は舌全体にあって、甘味、塩味、苦味、酸味、旨味の五基本味を感じるセンサーです。

1901年のドイツのヘーニッヒの論文が誤解され、甘味、塩見、苦味、酸味の4つの部分は、感じる部分が違うとされていましたが、これは間違いで、特定の場所で特定の味を感じやすいということです。

さらに、舌の別の働きとしては、唾液の分泌を促し、食べ物の消化を助け、食べ物を飲み込むのを助けます。食ベ物が舌に触れると、まず食感や温度を感じ、その後唾液腺から唾液が分泌されます。

その唾液によって、炭水化物(デンプン)は麦芽糖(マルトース)という糖に分解されます。また、唾液は食べ物を飲み込むにも役立ち、さらに口の中の雑菌が増えないように清潔に保つ働きもあるので、舌が正常に働くことは本当に大切です。

また、食べること以外の舌の働きとしては、言葉を発する際に使われていることは理解できるでしょう。

 

2.健康な舌はどんな舌

そんな大切な舌ですが、健康な舌はどんな状態なのでしょうか?まず舌の診断方法としては、舌そのものの舌質を観察します。色、形、動きを見ます。それから、舌の表面に付着した苔状のものである舌苔も見ます。舌苔の色、状態を確認します。

舌の色と形は人それぞれ違います。自分の健康な時の舌の色と形と比較して、見極めないといけません。大概の人はピンク色の舌が正常な状態です。しかし、全ての人に共通して言える健康な舌は、少し舌の表面が白い状態です。

これは美白苔と呼ばれる白くて薄い膜が張った状態で、美白苔は細菌のプラークが舌苔として付着している状態です。口の中にはたくさんの細菌がいますが、その細菌が唾液の殺菌作用で死ぬとプラークが舌の表面の糸状乳頭に付着します。ですから、少し舌の表面が白い状態は健康だと言えます。しかし、注意しなければいけないのは、白が白くなり過ぎた状態は舌に過度に舌苔がある状態です。

 

3.舌苔のある舌とは?

舌苔のある舌とはどういう状態なのでしょうか?それは、先ほど考えた細菌のプラークがたくさん付着して白くなった状態。その他に、舌の剥がれ落ちた角質、食べかすが付着した状態を言います。

健康な状態の舌も薄く白い舌苔がついていることを述べましたが、その舌苔が分厚く舌の表面を覆っていくと、真っ白になってしまいます。さらに、その白い舌苔を放っておくと、化学反応を起こし、黄色く変色する場合があります。

また、別の舌苔が付着した状態は、黒毛舌と呼ばれる舌の表面が茶色くなった状態です。これは正常な状態の細菌と違った細菌が、プラークとして舌の表面に舌苔として付着した状態で、主な原因としては、抗生物質やステロイド剤の使用が考えられます。

抗生物質やステロイド剤を使用すると、正常な舌にいる細菌が死にます。しかし、カンジタ菌という菌には、抗生物質やステロイド剤が効かないため、カンジタ菌が増殖します。このカンジタ菌は硫化化合物を発生させ、硫化化合物は血液の1つの成分であるヘモグロビンと結び合わされ、黒くなるのです。

 

4.舌苔は口臭の原因なの?

では、舌苔は口臭の原因なのでしょうか?端的に言うとYESです。舌苔は最近のプラーク、角質、食べかすでした。それらに含まれるたんぱく質は、口腔内の嫌気性細菌によって、揮発性の硫黄化合物に変わります。そして、硫黄化合物はにおいの原因になります。硫黄の温泉を思い出すと、それはわかると思います。

舌苔が少し付着した舌は、正常な状態でした。つまり、少しくらいの舌苔が硫黄化合物になっても、唾液の抗菌作用で緩和され、においは気にならないのです。しかし、舌苔が増えすぎた状態では、唾液の抗菌作用で抑えきれず、硫化化合物がたくさんできてしまい、においが発生します。逆の理由で、唾液の分泌が少ない時もにおいを抑えることができないのです。

 

5.他に考えられる口臭の原因は?

舌苔の他に考えられる口臭の原因として、歯周病を挙げることができます。歯周病のにおいの原因はメチルメルカプタン。この物質も揮発性の硫化化合物なので、においの原因となります。

さらに、におい玉も口臭の原因です。におい玉とは、扁桃腺の隙間に付着した猛烈な臭い塊で、膿栓とも呼ばれます。におい玉は歯周病菌や大腸菌などの細菌と白血球の死骸が合わさった石灰化したもので、大きいもので1㎝を超え、咳をした時に出てくることがあります。

また、胃の病気も口臭の原因です。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因に、胃の粘膜に住むピロリ菌の存在があるのですが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素をだし、胃の中の胃酸を中和します。その時に、尿素が分解されてアンモニアが発生します。アンモニアがにおうのはわかりますよね。

口臭が気になる方は、においの原因を特定し、原因にあった対処をすることが大切です。しかし、口臭の主な原因は舌苔の存在です。さらに舌苔の対処法を考えていきましょう。

 

6.舌苔ができないための予防法

舌苔をできにくくする1番の方法は、唾液の分泌量を正常に戻すことです。唾液には殺菌作用や抗菌作用があり、また炭水化物を消化しますが、この唾液が不足すると、細菌が繁殖しプラークができやすい状況に、さらに炭水化物が消化されずに食べかすとして残ります。

唾液の分泌量が減ってしまう原因としては、ストレスや睡眠不足があげられます。ストレスや睡眠不足があると自律神経を乱し、交感神経が活発な状態になります。交感神経が働くと唾液の分泌が減ります。それは緊張した時に、口が渇くことを思い出せばわかると思います。

口呼吸をなるべくしないというのも予防する方法の1つです。口呼吸が多い人は、口の中の唾液が渇きます。そうすると口の中の細菌が繁殖しやすい状況になって、舌苔ができやすくなります。また、一度できた舌苔も固まって、取りにくくなります。

薬の服用について医師に相談することも大切です。黒い舌苔は抗生物質やステロイド剤の使用で、通常いる細菌が減少し、カンジタ菌の増殖が原因でした。抗うつ薬、鎮痛剤、抗パーキンソン薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン剤などの抗生物質やステロイド剤の使用をしている方は要注意です!

さらに、血圧降下剤や利尿剤を利用している方も別の理由で気をつけなければなりません。血圧降下剤や利尿剤は血管中の水分量を減らす働きがあります。そうすると、唾液の分泌量が減ってしまいます。

唾液の分泌という点では、水分を適切に取るのも予防法です。水分摂取が少ないと、体内の水分が減り、唾液の分泌が少なくなります。

食事の際にあまり噛まない人も、要注意です。唾液は口に食べ物が入るだけで分泌されますが、食べ物を噛むことで、より唾液腺が刺激されて、唾液が分泌されます。

タバコも唾液の分泌を減らします。タバコにはニコチンが含まれていますが、ニコチンには血管を縮小させる働きがあるからです。血管が縮小すると、血行は悪化します。そうすると、唾液は分泌されにくくなります。また、タバコのニコチンは、黒毛舌という茶色く変色した舌苔の原因にもなります。

アルコールも唾液の分泌が減る原因です。アルコールには、利尿作用があります。なので、アルコールを取り過ぎると、尿として体内の水分が出て行ってしまい、体は脱水症状になります。そうすると、唾液の分泌が減ることになるのです。

疲労による免疫力の低下も舌苔ができやすい状況を作ってしまいます。口内炎が口にできているときや風邪をひいたとき、インフルエンザにかかったなら要注意。体の免疫力が下がっている証拠です。体の免疫力が下がると舌のターンオーバーが遅くなり、角質が硬くなると舌苔ができやすくなります。

細菌の増殖を抑えるのも1つの予防法です。歯磨きをしっかり行い、マウスウォッシュ、舌を適切な方法で舌ブラシして、口の中の細菌ケアをしたいと思います。

 

7.舌苔ができてしまった時の正しい対処法

舌苔ができてしまった時の正しい対処法は、新たな舌苔ができにくい状況を作りながら、すでにできてしまった舌苔を取り除くことです。

唾液の分泌量を増やして、新たな舌苔ができにくい状況を作りたいと思います。まずは、ストレスや寝不足に対処しましょう。ストレスの対処の仕方の1つとして、ウォーキングも良い方法です。軽い有酸素運動は副交感神経が働く良い方法です。

また、睡眠は適切に取りましょう。睡眠にはノンレム睡眠、レム睡眠が段階的に1時間半でやってきて、1つの睡眠周期を形成しています。ノンレム睡眠は脳が休息している深い眠り、レム睡眠は寝ている最中に目がキョロキョロと速く動いている状態で、レム睡眠時に合わせて起床すると目覚めが良いと言われています。

口呼吸が原因で、口が渇く人は、耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。鼻呼吸できるように適切な対処が受けられます。

他の病院で抗生物質やステロイド剤、利尿作用がある薬を使用している方も主治医に相談して、薬を調整してもらいましょう。

食事の際によく噛むことも意識したい点です。日本咀嚼学会によると、1回食べ物を口に入れるごとに30回噛むのが最適です。唾液の分泌のためにもよく噛んで食べましょう。

https://sosyaku.umin.jp/info/file/info01.pdf

出典:日本咀嚼学会

タバコやアルコールの量も考えたいと思います。なかなか少なくするのは難しいという方もいるでしょう。タバコを吸った後は、水を意識的に口に含み、アルコールを飲んだ後は、水分の吸収のいいスポーツドリンクを飲むことがいいです。

免疫力を上げることに関しては、体温を上げるのも1つの方法です。しょうが、唐辛子、にんにく、ごぼうなどは体を温める食物です。意識的に取りましょう。また、入浴でも体温を上げることができますが、42度以上のお湯では交感神経が働き、唾液の分泌が悪くなります。41度以下のお湯に少し長めにつかることをおすすめします。

このようにして、新たな舌苔ができにくい体の状態と同時に、既にできてしまった舌苔を取り除きたいと思います。歯ブラシで舌の掃除をする人もいますが、要注意!舌を強くこすり過ぎると、舌を傷つけてしまい、かえって舌苔を増やし、口臭の原因になります。舌ブラシで舌苔を取り除くことをおすすめします。

 

8.舌ブラシの正しい方法

舌ブラシの正しい方法をお伝えします。まず舌ブラシは、1日に何度も行う必要はありません。舌を傷つけたくないからです。1日に1回だけ行ないましょう。また、歯磨き粉を使う方もいらっしゃいますが、これも舌に過度に刺激を与えるので良くありません。歯磨き粉の使用は止めましょう。

・まずは舌の汚れ具合を確認します。舌の奥まで確認しましょう。

・舌の奥から手前にやさしく一方方向で動かします。舌ブラシを強くゴシゴシこするのは、舌を傷つける可能性があるので厳禁です。

・舌ブラシを水洗いしましょう。こまめに舌ブラシを水洗いしながら舌ブラシを使って、舌ブラシに汚れがつかなくなれば、清掃終了です。

 

9.おすすめの舌ブラシは?

おすすめの舌ブラシは、しっかり舌苔がとれることとブラシ部分が柔らかいこと。舌を傷つけてしまうと、傷ついた部分に、細菌のプラーク、汚れ、食べかすが溜まり、かえって舌苔ができやすくなります。とにかくやさしく舌掃除できるものを選びましょう!

 

10.舌苔と間違いやすい舌の病気

舌苔には、間違いやすい病気もあります。しっかり舌苔のケアをしても、舌がきれいにならないなら、病院の受診をおすすめします。主に以下のような間違いやすい病気があります。

舌白板症は、舌に白斑点々と生じる病気です。白斑はこすっても取れず、癌の前兆とも言われていて、放っておくと舌癌になります。

地図状舌も舌白板症と同じように白斑ができますが、白斑が周囲に大きく広がって、舌の真ん中に赤い円形の模様がでてきます。白斑の位置が変わり、地図のように見えることから地図状舌と呼ばれます。舌がヒリヒリする感覚があります。

 

11.まとめ

舌苔ができる仕組みと予防法をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?舌苔は口臭の大きな原因です。仕組みを理解し、きっちりと予防したいと思います。また、舌苔は舌ブラシで適切に清掃をしたいと思います。舌苔と間違いやすい病気もあり、中には舌癌につながるものもあります。不安な時はお医者さんに診てもらいましょう。

 

以上「口臭の原因!舌苔ができる仕組みと予防法|舌苔が口臭の原因の大半だった。」でした。

 

口臭を防ぐのはルブレン

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